超小型軽量三脚 befree レビュー:女性・ライト・旅行に超良い
マンフット(Manfrotto) 社の超軽量小型三脚 befree カーボンを購入してみました。befree にはアルミ製とカーボン製と、さらに小型軽量化された befree one があります。 これは befree カーボンです。
あらかじめ断っておくと、超小型軽量かつミラーレスやスマホ、アクションカムとかしか使わないし、長時間露光とかもしませんなんて人は befree one が良いと思います。 あと旅行用。購入してから気が付きましたが私も befree one で良かったかもしれません。
また、タイトルにあるような「女性やライトには十分」というのは、ごつい三脚を持ち運ぶ必要もないシチュエーションではこれで十分というだけで、 十二分以上にプロの方も利用されています。後に続いて解説します。
befree one を推す理由
ちょっと街に出るとか遊びに行くときに三脚が必要なんてシーンはあんまりなくて、本当にライト層なら三脚を持ち歩く文化もないかもしれません。 ただ、三脚を持ち歩きたいなんて需要が出たときに、befree one は良いと思いました。例えば友達と遊ぶ時とかも動画とかで撮影しておきたいとかですね。
恐らくこのページを読んでくださってる人は特にそういう人だと思います。
befree one を推す理由は、軽くてしかもトートバックなんかに入ってしまうからです。 befree one は収納時の全長(格納高)が 32 cm しかありません。 トートバックやリュックの中に容易に収まります。
befree も収まるっちゃ収まるんですが、格納高が 40cm です。旅行カバンに入れる分にはどちらもあんまり変わりませんが、 移動時にカバンに入れるとなると、結構な違いだと気が付きました。自分のカバンで試したからです。
普段使いしてる GREGORY のバッグパックや、アメリカンラグシーのトートバックに入れてみたのですが、 入らないこともないけど、「もう 8cm 縮むなら超嬉しい」って感じです(私も執筆時で撮影趣味 2 年目のライトユーザですし、プロほどのことはしないと思う)。
befree カーボンはカーボン製でアルミ製のものに比較して倍の値段がするのも befree one で良かったかなと思う理由です。 befree one はアルミしか出ていませんが、小さくなった分、わずかに軽いです。
比較表 | 重量 | 格納高 | 耐荷重 |
---|---|---|---|
befree カーボン | 1.1kg | 40cm | 4kg |
befre アルミ | 1.4kg | 40cm | 4kg |
befree one | 1.35kg | 32cm | 2.5kg |
耐荷重は befree one がちょっと落ちますね、ただミラーレス一眼と標準的なズームレンズを足しても 1kg に満たないです。 (OLYMPUS OM-D EM-5 Mark2 と F2.8 Pro レンズを付けても 1kg 未満)
したがって望遠レンズでもつけない限り、一般的なミラーレース一眼なら足りますし、ほとんどの場合にフルサイズの一眼も乗るでしょう。 (例えば EOS 5D は 890g + 標準的なレンズで 800 ~ 900g)
「フルサイズ一眼メインで撮りたい」なんて場合には befree が良さそうですが、ミラーレスまでなら befree one が良さそうです。
befree one は伸ばしたときのサイズが 130cm になって、befree の 140cm に一歩劣りますが、集合写真や風景位の高さが必要なら 130cm で十分です。 余程の大集団で見下ろしで撮りたいならそもそも 140cm では足りませんし。
カメラを手で操作することを考えると、実質的に自分の身長より -30 cm 程度はないと操作できませんからね。 マンフロット社は必要最低限の機能に収めて小型軽量化を狙ったのでしょう。
もっと徹底的に小型で軽量な三脚が良い人は、ページの最後に UT-43 なるベルボンの三脚を紹介します。 旅行先では長時間露光とかタイムラプスとか難しかったりしますし、もしかすると UT-43 の方が良いという人もいるかもしれません。
befree カーボンのレビュー
長く befree one を推した内容が続きましたが、befree カーボンのレビューです。
全部伸ばした状態です。スケール感は分かり難いですが、先の通り集合写真や風景とか撮るには十分かなぁという気がします。
軽量化に伴い他社製品含め、がっちりした三脚と比較して脚の伸長ロック機能は強くありません。かといって弱い訳でもありません。
befree は脚を逆に折ることで収納高を短くするわけですが、これを利用して逆立ち状態での撮影も可能です。ただし公式には非推奨です。 なぜかというと、脚を逆にした状態では脚の開脚状態がロックできないためです。
ただ低くカメラを構えたい場合には使えます。私は使うと思います。
開脚状態の固定機能は上手くできてるなぁと思います。つまみの回転を操作して回転状態を固定します。 ロックしなければゆるゆると角度を変更することができますが、概ね 2 種類の角度に固定することができます。
中間地点で固定すると、突起の部分がセンターポールに当たり固定されます。 最大地点で固定すると、広い部分がセンターポールに当たります。
脚部分はゴムとネジです。劣化したら付け替えられるのでしょうかね。可もなく不可もなくな感じです。 取り換えできるのは個人的には良いと思います。長く使えるものならメンテナンスも考えたデザインであるべきです。
正直なところ、デザインに関してはアルミの方が好きです。シンプルなものの方が好きだからです。 この辺りは好みが割れると思います。別にカーボンのデザインが嫌いなわけではありませんけどね。
アルミ式にはゴムグリップが巻かれていますが、カーボンのものにはありません。 寒冷地での撮影時に、脚が冷却されてしまうのを防ぐためにゴムが巻かれているようですが、カーボンではその心配が不要なためでしょう。
デザインプリントは直ぐにはがれるようなものではないです。この辺りは品質が良いですね。傷が付いたり剥がれて来ていたらダサいですから。 製造が Made in Italy ですし、値段相応の品質は保証してくれそうです。
全体的に、所有感も満たしてくれる、良い製品です。
さらに小さい三脚もある
「耐荷重(載せられるカメラの重さ)」を捨てでももっと小さく小型が良いなんて人は、 ベルボンから出ている UT-43 が良さそうです。正直なところ、こちらとどちらを購入するか迷いました。 GoPro やミラーレスしか使わない、長時間露光しない、でも小さく軽く持ち運べる三脚が欲しいなんて場合にはこれで良さそうです。
格納高が 26.8cm まで縮まります。 脅威のサイズですね。重量は 1.08kg と befree カーボンよりさらに軽く、代わりに耐荷重が 2kg までです。
家庭用ハンディビデオカメラや GoPro などのアクションカム、スマートフォンでしか撮影しないなら十分そうです。 ただそういうカメラでしか撮影しない人がこの三脚を購入するに至るかどうかは疑問です(GoPro は十分ありだと思うけど)。
同モデルに UT-53, UT-63 もありますが、耐荷重が増える代わりに重量が重くなります。縮まるのは縮まるのですが、それなら befree か befree one が良いなんて印象です。