動画機としての OM-D E-M5 Mark II の評価 : 手振れ補正編

OLYMPUS OM-D E-M5 Mark2 の外観のイメージ。

2014 年に GoPro を持ってから動画撮影を始めたのですが、それより以前は 2007 年に買ったコンデジ以外はそもそもカメラを持っていませんでした。 最近になって必要に迫られて OLYMPUS の OM-D E-M5 Mark2 を購入したので、素人目線のレビューをまとめておきたいと思います。

すべて書くと長くなるので、ここでは特に E-M5 の最大の特徴である手振れ補正について言及します(サンプルはそのうち用意できると良いのですが…)。いくつかの関連するレビューの記事があります。

  1. 動画機としての OM-D E-M5 Mark II の評価 : 手振れ補正編
  2. 動画機としての OM-D E-M5 Mark II の評価 : 基本性能編
  3. 動画機としての OM-D E-M5 Mark II の評価 : ハード編

静止、首振り、傾きの補正は非常に良い

カメラを左右に振ったり(パン)上下に振ったり(チルト)傾けたり(ロール)する動作への補正は非常に良いです。 ピタッと固定された映像を取るためには当然三脚が必要になりますが、平時の撮影の時には十分過ぎるくらいにスムーズに動きます。 視線の進行方向以外への動きが十分軽減されるので心地良いです。

動きのないシーンなんかでは、ピタッと固定しているより、多少滑らかに微動していた方が良いシーンもありますが、これについてもスタビライザは不要です。 例えば人間の目線から見ているようなシーン、街角を撮影するシーンなんかはスタビライザ要らずです。

ズームして(望遠で)撮影したいようなシーンでも三脚が不要になることはあるでしょう。それなりに補正してくれます。

ただし三脚が必要になるようなシーンで、三脚が不要になるようなことはありません。 映像を機械的に動かしたいときにはどうしても三脚が必要です。また望遠についても三脚があるに越したことはないでしょう。 しかしファミリーユース、ホビーユースでは不要になるかと思います。

左右移動の補正は十分だが正面方向へは不十分

道をまっすぐに捕らえて正面方向に進んでいくような場合(ドリー)には、いくら E-M5 の強力な手振れ補正と言えども、歩行時の上下運動を拾ってしまいます。 確かに、かなり気を使いながらゆっくり歩行すれば軽減できますし、走ってしまえばある程度は「臨場感」「らしさ」として許容することができます。 しかしながら、スタビライザを使ったような、プロフェッショナルな映像を期待するのは酷すぎます。

結局のところ、センサの移動によって緩和できるブレの大きさというのは、腕でカメラを構えたときに発生するブレの範囲に収まる程度のものです。 腕ごと上半身ごと上下運動してしまうようなシチュエーション(歩行など)では、そのブレを吸収することができません。

ただし、公式のサンプル動画のように、走る人間や動物、物体を横からとらえて撮影する場合(トラック)には E-M5 の手振れ補正は十分に効いているように"見えます"。 当然揺れはしているのですが、その方が「らしい」絵になるシーンの方が多いからだと思います。

コンニャクと画角

色んなものが込み入ったシーンではどうしてもコンニャクが発生してしまいます。当然のことでしょうが、物理補正に加えて電子補正も有効にすると発生しやすいです。 また一般には画角が狭いほどブレが大きく気になりやすくなりますが、強力な手振れ補正が付いた EM-5 とは言え、ズーム状態での歩行は苦しいものがあります。