Panasonic HX-A1H の長所と短所

公式動画より引用

HX-A1H が「2015年一番売れたアクションカム・カメラ本体ベスト3!」に入りました(2016/01/21)。

2015 年 6 月 21 日に「Panasonic のウェアラブル(アクション?)カメラ HX-A1H」が発売されます。Panasonic の以前のウェアラブルカメラ「HX-A500-H 」はレンズと録画機本体がケーブルで繋がれた形状で、正直に言えば「ウェアラブルカメラとしての魅力はそれほどなかった」のですが、 HX-A1H はそういう欠点はなくなり、大分コンパクトになったように見えます。ここでは HX-A1H について良い点や気になる点についてまとめておきます。

HX-A1H - Panasonic 公式 HX-A500- Panasonic 公式
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簡単なまとめ

こんな人にオススメ

  1. カジュアルに使いたい。
    • 手軽に視点からの映像を撮影してみない。GoPro や Sony より大げさな外観ではありません。
    • 髪型を気にするようなシチュエーション、女性でもつけられると思います。
  2. "特に"視点からの映像を撮影したい。
    • 視点からの映像を撮影したいなら軽量な分このカメラが多分良いです。
    • ただし、ヘルメットなどに装着するシチュエーションなら GoPro などを考えます。
  3. 夜間などに赤外線撮影したい。
    • 赤外線対応オプションが販売されるようです。競合製品には見られないオプションです。

期待してはいけないこと

  1. 連続撮影時間。
    • 小型化・軽量化に伴いどうしても他社製品に劣ると思います。
  2. 画質。
    • 小型化・軽量化に伴いどうしても他社製品に劣ると思います。
  3. アクションカムのような剛性
    • 民間スポーツに耐えられる程度には頑丈に作られているようです。
    • それでも小型化・軽量化に伴いどうしても他社製品に劣ると思います。

独自性はないが洗練されたデザイン

「HX-A1H」では前の「HX-A500」のどちらかというとプロフェッショナル向けの路線をバッサリ捨てたイメージがあります。 ケーブルがなくなったことによって、形状に独自性はなくなりましたが、製品本体のデザインはグッと良くなったように見えます。 軽量化もさることながら、形状から察するに頭部に装着して撮影することを特に目的としたデザインでしょう。

この辺りは「需要」を狙ったのでしょう。GoPro や Sony のアクションカムも頭部への装着は可能ですが、特化されたものではありません。 ヘッドマウント用の製品が同梱されていることからも、明らかに狙ってきています。

圧倒的な本体重量 45g

防水・防塵・耐衝撃性能を持っているカメラの中で、45g は圧倒的な軽さです。 ハウジング(カメラのケース)のある・なしで重量と性能が上下しますが、 ハウジングなしのカメラの中でもそこそこの耐久性を持ち、トップクラスの軽量さを実現しています。

GoPro HERO3+ ~ HERO4 バージョンの重量は、73g ~ 88g ですから、GoPro と比較して 60% 程度の重量になりますね。 電池でいえば、単三電池2本分、単二電池1本分位に相当します。

赤外線ナイトモードは初の試みか

公式ページより引用

GoPro などにも夜間撮影用のモードがあり、感度を上げればそれなりに撮影することができます。 また改造したり撮影方法を工夫すれば赤外線を使った撮影もできるのですが、 一般向けの製品で、公式のオプションとして赤外線撮影機能を盛り込んだのは、おそらく Panasonic が初ですね。

赤外線照射装置を付けてしまうと多少の重量が増しますが、夜間であれば足元を確認することも多くなるでしょうし、 手放しで撮影できるウェアラブルカメラの長所を大きく伸ばすオプションになると思います。

一方で、この機能が必要なユーザはそれほど多くないような気もしますけどもね。 例えば日本の風物詩である、手持ち花火を撮影するなら赤外線照射装置は不要ですし。

髪型を気にする人、女性に

公式動画より引用

今回の「HX-A1H」にしても、旧型の「HX-A500-H 」にしても、頭に装着するためのヘッドマウントが後ろ側から固定するタイプです。これは他にあまり見られない装着方法で、特徴的な機能の 1 つです。

この装着方法は、髪型を気にする人、特に女性なんかが手軽に利用できるのが良いです。 GoPro や Sony のヘッドマウントはゴムバンド型です。特に GoPro はずり落ちないように頭を完全に覆うため、"はっきり言ってダサい"です。

後ろから回して固定する分には大きく髪型が崩れることもないですし、ゴムバンドのように野暮ったくないので、スタイリッシュに見えます。 ちょっと気になるけど見た目がダサい、なんて思う女性なんかは GoPro や Sony よりも Panasonic が選択肢になるかもしれません。

気になる点

公式スペックに連続撮影時間が書いてない

公式ページのスペックの項目に連続撮影時間が書いていません。これは本来発売されるはずだった 2015 年 05 月 21 日の状態での話です。 ただ公式に公表しないあたり、やはりバッテリーはそれほど強くないのだと思われます。なお公式ページ以外の情報を見ると 75 分のようです。

いずれにせよ動画撮影のための製品で連続撮影時間がかかれていないのは誠実ではないと私は思います。 「公式の拡張バッテリー VW-BTA1-K 」については、FHD 解像度で 1 時間の撮影時間延長が期待できるとされています。

耐衝撃性能は十分か

本体の耐衝撃性能が 1.5m です。これは厳格な試験の上での数値ですから、実用の面ではもう少し耐久性は高いと思います。 ただ頭につけることが前提のようなデザインで、耐衝撃が 1.5m は十分なのかな、と思います。 このカメラのユーザは、身長が 150cm 以上の人の方が圧倒的に多いでしょう。

ハウジング(カメラのケース)が前提となり、重量も異なるので単純には比較できませんが、GoPro がとんでもない高さから落としても平気なことを考えると、公表値にはやや不安を覚えます。

HX-A1H はハウジングなしで防水・防塵・耐衝撃を実現しつつ超軽量ですから、 他のアクションカムと同じような剛性を求めるのは止めたほうが良いでしょう。 そもそも公式には"ウェアラブルカメラ"と表記されています。

Full-HD のフレームレートが 30 しかない

フレームレートが 1920x1080 の Full-HD で 30 fps です(HD 解像度なら 60 fps で撮影できます)。 一方で、GoPro や Sony などの他のアクションカムの場合には 60 fps であったり 120 fps で撮影できます。

アクションカムは性質上カメラが大きく動くことが多いです。頭につけることが前提になるようなこの製品ですし、首を振ったり走ったりすれば動きがとても大きいでしょう。

30 fps で果たして十分なのか、という疑問が残ります。本体が徹底的に小型化されたのと引き換えになったのでしょう。 当然ながらこのコンパクトボディに手ぶれ補正は期待できませんし。

画質が低いかもしれない

GoPro や Sony のアクションカムと比較して画質が低い可能性があります。 Youtube に掲載される動画は多かれ少なかれ再変換されて画質は変化(劣化)しますが、 公式サンプルの映像を見ていても、それほど高画質には感じません。

ソフトウェア部分の画像処理エンジンによっても目に見えた映像の質感は変わりますが、 ビットレート : BPS(1秒当たりのデータ量)が 15MBps しかありません。

例えば GoPro HERO3 以降のカメラなら少なくとも 20 MBps、 標準的な使い方なら 40 MBps 程度にはなりますから、半分以下のデータ量になります。

小型化・軽量化を推し進めれば、それに伴ってセンサーが小さくなってしまうのは必然です。 したがって、画質の面は軽量化とトレードオフと考えて良いと思います。

手持ちは考えないほうが良さそう

手で持って支えるにはブレが出そうな形状と重量で少し頼りのない感じです。 細かなところを撮影するにしても、レンズがそういう目的のものではないですし、 一般的なカメラの使い方はできない、位の気持ちでいた方が良いと思います。