ハンドル・ロールバーマウントのレビュー
バーマウントとは、文字通り棒に取り付けるためのマウントです。GoPro 公式には大きく2種類のバーマウントがあり、 自転車などに取り付けるタイプのハンドルバーマウントと、少し太めの棒などに取り付けるためのロールバーマウントがあります。 ここではバーマウントを使って撮影するにあたって注意するべきことについて解説します。購入の参考にしてください。
ハンドルバーマウントとロールバーマウントの違い
図の左がハンドルバーマウント、右がロールバーマウントです。 ハンドルバーマウントに関しては GoPro 公式のものではありません。 また非公式製品の場合には名称が「XXバーマウント」かあるいは単に「バーマウント」となっていることがあります。
公式にせよ非公式にせよ、大きさの異なる製品がある、とだけ認識しておけば良いと思います。 ロールバーマウントは広い幅のものにも挟み込むことができますが、 一方で幅が狭いものに取り付けるときにはネジが露出するので衝突などの危険がある個所には取り付けない方が良いでしょう。
バーマウントで注意するべきこと
バーマウントで注意するべきことがいくつかあるので紹介したいと思います。 編集された動画だけみても、購入して利用してみるまで気が付かないのです。
自転車などでは微振動がある
自転車などで利用する場合、オンロード(舗装道路)でも、思いのほか微振動があります。 バイク(自動二輪)の場合には気にならない程度ですが、自転車だと目に見えてしまいます。
HERO4 までの GoPro には手ぶれ補正機能がありません。 したがってカメラの設定はできるだけ広角にしておいたほうがよいと思います。 振動(ブレ)を感じさせにくいためです。広角にしておけば実用の範囲には収まるでしょう。
オフロード(山道)を走行するような自転車 なら、 あらかじめ振動が予期されますから気になりません。 ただし動画から"そういう"シチュエーションであることが分かったほうが良いですね。
どうしてもスムーズな映像が必要であれば、後で補正するか、 スタビライザのようなものを利用する必要があります。
そして何よりも注意したいのはしっかりと固定することです。 中途半端に固定すると振動によって徐々にカメラがずれていきます。 これについては後に続く解説を参照してください。
延長ジョイントの数は少なめに
カメラのマウントに限らず、バーマウントのような固定を行うすべての物は、 特に対策を打たない限り、振動によって徐々にゆるんだり、回転していきます。 例えばネジの場合にはワッシャーなどが用意されていますね。
アクションカムのマウントに関しては、正規のマウント部品だけでそれなりに固定することができますが、 かなりしっかり固定しなければ舗装道路の走行中にもズレが生じます。 また GoPro などの場合にはジョイント部品を用いてカメラの角度を変えたり、設置場所からの長さを稼ぐことがあります。
このジョイントの数が多いと、ズレの量も大きくなるので注意が必要です。 標準的な GoPro の接続箇所にはワッシャーのようなものはありませんし、 複数接続すると関節部分に負荷がかかり、ゆるみやすくなります。 また長ければ長いほど、接続数が多いほど、映像に見られる振動が大きくなります。 (しっかり固定されている場合なら別の話)
できることなら、バーなどにマウントする以外にはオプションを取り付けないこと。 もしも複数接続するのであれば、しっかり固定するための対策を取ること(後述の内容を参照)。 接続するオプションの数はできるだけ少なくすることをお勧めします。 また撮影の合間にしっかり固定しなおすようにしましょう。 撮影中に回転してしまって失敗したり、落下する危険を少しでも減らすことが重要です。
強固に固定すると本体が"たわむ"
樹脂製のバーマウントは強固に設置しようとすると"たわみ"(湾曲し)ます。 強いテンション(ちから)で固定し続け、さらにそこに外部からの圧力がかかると破損につながります。 実際に破損したようなレビューもちらほら見かけますね。
気持ち強めに固定しようと思っても目に見えてたわむので、 オフロードの走行など激しい振動が予期される場合には、 樹脂製以外の製品を利用することを考えましょう。 残念ながら執筆時点では公式に樹脂製品以外の製品はありません。 したがって非公式(サード)の製品を購入する必要があります。
私が実際に購入したわけではありませんが、 樹脂製品以外の GoPro 製品を開発しているメーカの製品に品質の悪いものは少ないように見えます。 "安くてそこそこの"製品はコストをほとんど樹脂ですから。
強固に固定する場合は緩衝材を用意する
樹脂製の製品を使って自転車などに強固に固定する場合には、 バーとマウントの間に摩擦の効くスポンジやゴムを挟んだ方が強固に固定されます。 微振動による回転も防ぎますし、本体の湾曲も最小限に抑えられるでしょう。
ちなみに最新の公式ハンドルバーマウントには緩衝材が含まれますが、ロールバーマウントには含まれていません。 また古い型番の公式ハンドルバーマウントには緩衝材が含まれていなかったと思います。 いずれにせよサード製などを購入すれば含まれていないことの方が多いわけですが、 ホームセンターに行けば手ごろなゴム材やスポンジ材が 50円~程度で手に入ります。